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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科13巻1号

1959年01月発行

薬剤の研究

超短時間麻酔剤Eunalの使用経験

著者: 小濱正美1 高木忠一郎1 松尾宗郎1

所属機関: 1長崎大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.69 - P.72

文献概要

I.緒言
 近年麻酔学の進歩発達に伴いわが領域に於ける長時間持続麻酔は非常に発達し手術手技の容易化に大いに貢献しているが,他方小手術に対する麻酔としては麻酔の導入覚醒が速かで蓄積作用の少く随伴症状として呼吸,血圧等に対する副作用の少いShort actingな麻酔法が望まれ,この面で静脈麻酔剤の果して来た役割はまことに大で就中代表的なBarbituratesの応用価値は今日実地医家の斉しく認めるところである。しかしながらBarbituratesの欠点として呼吸,血圧,脈搏,副交感神経に対する副作用が時に術者をして不安の念に駆らしめるのもまた事実で,遂にはAnti-barbiturates剤の出現をも見るに到り麻酔の覚醒への促進,Ultra short actingの麻酔剤が要望される所以もここにある。
 Barbiturates以外にも最近Steroid核を有する比較的毒性の少いとされるHydroxydineや,またThiobarbituric acid系のThiamylalよりBaytenal,またThiopentalやThiamylalにそれぞれMethionineを加えたThiogenalが創製されてはいるが,これ等も充分に理想的静脈麻酔剤としての条件は満してはいない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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