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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科13巻10号

1959年10月発行

文献概要

薬剤の臨床

Glucosamine加Tetracycline製剤の臨床的検討

著者: 張南薫1 太田為雄1 小島宗康1

所属機関: 1昭和医科大学産科婦人科学教室

ページ範囲:P.905 - P.907

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Ⅰ.まえがき
 最近の抗生物質の研究動向は,より強力で広汎な抗菌スペクトルを有する新しい製剤の発見に進められる一方,既知の抗生剤についてもその効力を増加せしめることに努力が向けられている。就中Tetracyclineには種々の吸収促進剤の添加が試みられ,Tetracycline Phosphate Complexやメタ燐酸ソーダ,枸櫞酸との混合剤が作られ,これらはTetracycline塩酸塩単独に比して吸収が良好であることは種々の報告にみる通りである。Oxyteracyclineについては枸櫞酸との混合剤は僅かに吸収が促進するが,メタ燐酸ソーダはむしろ吸収を抑制することがWelch et al.により報告されている。
 Glucosamineは新しいタイプの吸収促進剤で,Tetracycline (以下TC.), Oxytetracycline (以下OTC.)の吸収を促進させるものとして登場して来たものである。化学的にはGlucosamineは2—Amino-d—glucoseでアミノ糖であり,水に易溶性の物質で,人体に於いても生理的に見出される有機化合物である。本剤は塩酸塩としてTC,又はOTC.と同量即ち250mg添加されている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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