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特集 子宮癌診療の進展 診断
塗抹細胞診の現況
著者: 水野潤二1
所属機関: 1名古屋市立大学産婦人科
ページ範囲:P.1057 - P.1066
文献購入ページに移動 塗抹細胞診が産婦人科領域に導入されてから既に15年余を経過したが,子宮癌に関してはその診断,特に早期発見のための日常検査法の一つとして,又その細胞学的研究の一方法として貢献しつゝあることは,今日周知の事実である。昨夏筆者は欧米各国の大学婦人科教室,癌研究所,癌センター等を視察し塗抹細胞学(Exfoliative cyto-logy)が臨床病理学,臨床生化学等に比肩する一分野として確立せられ,それらの実験室に匹敵する細胞学実験室或いはセンター(Cytology lab-oratory, center)が数多く設置せられ,米,西独等には教授の資格をもつ細胞学者(Cytologist)がおり,Cytologyを中心とした団体又は学会(Inter-Society Cytology Council, Interna-tional Academy of Gynecological Cytology,European Society for Clinical and SocialCytology等)が結成せられ,機関紙(Inter-Society Cytology Councilの年次報告,ActaCytologica等)も発行されていて,実際,研究の両面において塗抹細胞学がますます発展しつゝあるのを如実に見ることができた。
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