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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科13巻12号

1959年11月発行

特集 子宮癌診療の進展

診断

腟鏡診(コルポスコピー)の現況

著者: 御園生義良1

所属機関: 1日赤中央病院附属癌治療研究所婦人科

ページ範囲:P.1067 - P.1074

文献概要

Ⅰ.はしがき
 子宮頚癌の治療成績を左右する重大な因子は早期発見であり,早期治療と併せて良成績を約束するものである。従つて早期発見のための診断法の向上が非常に重要になつてくるわけである。ところがすでに進行した症例では内視診により殆んど瞬時に診断を下し得るのが通例であるが,早期の場合は必ずしも容易ではない。早期頚癌の多くは臨床上いわゆる前期癌と呼ばれ,特有な症状を欠き,内診や肉眼所見のみでは見逃がしやすいものであるが,そのように肉眼で殆んど変化を認め得ない症例でも腟鏡診(以下コルポスコピーと記す)を併用すれば特異な異常所見を発見することが屡々である。従来は腟脂膏検査(Smear法)及び組織検査のみに頼つていたが,これにコルポスコピーを併用すれば理想的な癌診断法となる。
 本法は1925年Hinselmannが初めて用いたものであるが,その後照明の強化及び焦点距離の延長等の改良によつて外来でroutineとして使用できるようになつたので,独乙では広く普及使用されて相当効果をあげている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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