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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科13巻2号

1959年02月発行

実験的研究

唾液腺と雌性機能に関する実験的研究

著者: 藤井久四郎1 上野清則1

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部産婦人科学教室

ページ範囲:P.151 - P.155

文献概要

1.緒言
 唾液腺は消化腺の一部として唾液の外分泌を掌る事は云うまでもないが,1842年にBudgesが動物の唾液腺を剔除しても生命に異常のないことを発表して以来多くの実験がなされ,その内分泌に関しては,唾液腺を剔除イヌに軽度一過性ながら糖尿を見たRenzi & Reale (1892)1)の提唱以来学者の注目する処となり,緒方(知)(昭82),143),284))及びその協力者比企等(昭55),86)),比企(昭 87)),西村等(昭 88)),赤崎(昭89)),宮崎(昭810)),滝沢(昭811),2817)),伴(昭812))の唾液腺内分泌に関する一連の研究により次第に明らかになつて来た。即ち唾液腺は耳下腺を主に顎下腺を従として,硬組織その他広く間葉組織の発育栄養に関与するホルモンを分泌すると云う説を提唱し,このホルモンは腺細胞でつくられ,唾液と共に排泄管に送られて口腔に行く途中,線条部と云う組織学的に特殊な構造を有する上皮細胞内に吸収され,次にこれらを取り囲む淋巴腔へ喜び分泌されて体循環に入ると云う。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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