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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科13巻2号

1959年02月発行

症例報告

生後24時間にて手術に成功せる先天性廻腸閉鎖の1例について

著者: 織畑秀夫1 新井達太1 蛯名勝仁1 戸井田嘉子2

所属機関: 1東京女子医科大学外科 2日赤産院産婦人科

ページ範囲:P.184 - P.190

文献概要

緒言
 先天性廻腸閉鎖は甚だ稀な疾患であり,生後1〜2週間以内に手術しなければ予後は絶対に不良といわれている。斯様な疾患がわが国に於て生後24時間という早期に腸吻合による根治的手術に成功したことは新生児外科にとって甚だ意義あると共に,その功績の大半は斯様な機会をわれわれに与えられた産婦人科の力々の御賢察の賜であると考える。従つて先ず第1に産婦人科医の方々に感謝の意と共に御報せする義務があると考え,ここに御報告する次第である。
 欧米では1911年にFockensが最初に先天性小腸閉鎖の手術に成功して以来,各部位の先天性腸閉鎖の手術成功の総計は数百に達するものと思われ,欧米では余り珍しくない手術になっている。しかるに,日本では新生児で先天性腸閉塞或は腸閉鎖で手術を行つた報告は25例であり,この中腸吻合術に成功した例はわれわれの例を含めて僅か4例に過ぎず,誠になげかわしい状態である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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