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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科13巻6号

1959年06月発行

臨床研究

内分泌疾患 ⅩⅥ.—産科領域におけるAddison氏病について

著者: 竹内正七1 出口奎示1 杉本毅1

所属機関: 1東京大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.473 - P.477

文献概要

I.緒言
 アヂソン氏病はさほど少いものではないが,妊娠を合併する事は極めて少く,その報告は本邦で3例,外国でも1859年以来現在迄に70余例を数えるに過ぎない。しかし乍ら,アヂソン氏病患者はひとたび妊娠すると,極めて重大な危機に直面しなければならない。即ち,その分娩時,並びに産褥中に起る副腎皮質発症は屡々母体の生命を脅かし,副腎皮質ホルモンによる代償療法の進歩した今日でさえ未だに危険なしとは云えない状態である。
 他方,アヂソン氏病が妊娠前半期に悪化し,後半期に好転し,分娩或いは妊娠中絶後に悪化すると云う事実は,胎盤に於けるCorticoidsの存在を暗示するものとして,内分泌学的にも極めて興味深い問題を有している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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