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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科13巻6号

1959年06月発行

薬剤の臨床

Sulfamethoxypyridazineの女子尿路感染症に対する効果

著者: 水野重光1 川中子春江1 山野井達也1 池羽新一1

所属機関: 1順天堂大学医学部産婦人科学教室

ページ範囲:P.499 - P.503

文献概要

Ⅰ.まえがき
 相次ぐ抗生物質の発見並びにその顕著な抗菌作用による各種感染症に対する臨床効果の卓越性は従来化学療法の第一線で常用されたサルファ剤を圧到し,後者のうちの若干種類を除けば使用価値が甚しく低下したといつても過言でないように考えられる。然るに最近サルファ剤においても溶解度および尿中回収率の優秀性を示すものや,長時間持続効果を有するものが登場し,化学療法剤としての応用性が再認識されて来たようである。
 Sulfamethoxypyridazine (3-Sulfanilamido-6-methoxypyridazine)は下記のような化学構造式を有する新しいサルファ剤であるが,消化管からの吸収が良好で,アセチル化率が低く,しかも尿中への排泄が遅いため長時間血中濃度を維持することができる。従つて投与方法も1日1回,しかも少量で済むという便利さがあり,且つ抗菌範囲も広い。われわれはレダリー,名糖産業両社より本剤を提供されたので,吸収,排泄,感受性等を試験すると共に臨床応用として先ず女子尿路感染症に使用し,その効果を検討した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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