文献詳細
手術・手技・麻酔
産婦人科領域における5.5-Äthyl-methylbutyl-malonylthio-Harnstoff(Inactin)の使用経験
著者: 森武史1 近藤清己1 坂本篤郎2 西井貫一2
所属機関: 1京都府立医科大学伏見分院産婦人科 2日本大学医学部産婦人科学教室
ページ範囲:P.505 - P.508
文献概要
InactinはPromonta社(Hamburg)が1952年に提供した新しい静麻剤であり,5.5-Äthyl-methyl-malonyl-thio HarnstoffのNa塩で図の如き構造式を有している。
このようなmalonyl-thio Harnstoffの誘導体としては近年Penthothal (Abott),Kemi-thal (Imperial chem)等が製造されているが,Boere (19531),19542))はBarbital剤の催眠作用及び毒性は側鎖の種類とこの中に含まれる炭素原子の数とに基ずくと云つているので,Inac-tinは構造上,例えばPenthothalに比較すると,側鎖の炭素が一つ少く,化学的及び薬理的にも作用域の広い害の少い製剤であり,その優秀さを臨床的に期待出来るもので,本剤を産婦人科領域に於ける各種手術に使用した。
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