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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科13巻7号

1959年07月発行

薬剤の研究

「トリコサミン」経口並びに局所併用療法による「トリコモナス」腟炎の治療成績

著者: 飯田茂樹1 梅林昌彦1

所属機関: 1名古屋市立大学医学部産婦人科学教室

ページ範囲:P.593 - P.595

文献概要

Ⅰ.緒言
 Donneによつて発見された腟「トリコモナス」は其の後Hoehneによつて腟炎の原因となることが提唱され,更に最近では腟のみでなく,頚管,子宮腔,膀胱内に,男性では陰茎包皮嚢,尿道,精嚢,前立腺内にも寄生することが発見された。従って「トリコモナス」腟炎の治療に当つては従来の局所療法のみでは効果が少く,内服による全身療法と,夫婦間に於いては夫の治療が要求されるに至り,遂に本邦では1952年細谷により発見された「トリコマイシン」がこの目的に合致した薬剤として発表され,相当の治療効果をあげるに至つた。われわれは今回新しく名糖薬品株式会社より,内服も可能な「トリコモナス」治療剤として試作された「トリコサミン」の提供をうけ試用したところ,「トリコマイシン」による治療成績に比肩し得る良成績を得たので茲に報告する,尚「トリコサミン」の化学構造は2—Acethylamino−5—Nitrothiazolであり,欧米ではAminitrozol又はTritheonの名称で既に臨床に使用されているものである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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