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診断と檢査法
産婦人科領域に於ける唾液pHについて(1)—I.分娩と唾液pH
著者: 小坂清石1 平健一1 岩本和雄1
所属機関: 1新潟大学医学部産婦人科教室
ページ範囲:P.793 - P.795
文献購入ページに移動唾液水素イオン濃度に関する研究は,1900年Michaeliesが唾液pHと口腔内及び全身疾患との関係を論じて以来,著るしく多数にのぼり,さらに,渡辺が古くより疲労や体力資質の判定に用いられていたZambrini反応の本態を唾液のpHに求め,「その変動は血液CO2抱容能と相関関係にある」と結論して以来,疲労と唾液pHに関する興味ある業積が相次いで発表されている。
飜つて,婦人の妊娠,分娩,並びに産褥時における唾液に関しては,平時に比しその性状を異にするのは周知の事実であるが,そのpHについては,外国ではPeterson,Hoff,Liesegang等,本邦においては,斉藤,佐藤,今川,平岡,森本,塩川,武内,徳植等の報告があるが未だ詳細なる記載はない,就中,分娩経過に伴う唾液pHの変動をみた報告はない。
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