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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科14巻1号

1960年01月発行

文献概要

特集 産婦人科診療の今昔 婦人科学

機能性子宮出血の原因と治療に対する沿革

著者: 小川玄一1

所属機関: 1北海道大学

ページ範囲:P.19 - P.23

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 今日われわれは器質的疾患なくして起る不正子宮出血を一応機能性子宮出血と呼びならして来ているが,本症は現在にいたるも,なお,その本態が解明されず,それかあらぬか古くより時代時代により特発性子宮出血,子宮内膜増殖症,出血を伴う子宮疾患,真性子宮出血,卵巣性子宮出血,機能失調性子宮出血などと各種の名称が附されてきている。なお,近年はしばしば若年期出血,更年期出血の診断名の用いられることがあるが,それらは当然本症に加えられるべきものである。またここ数年来一般的傾向として,明らかな病的原因を欠く過多月経,過長月経,頻発月経などの一部のものが本症に含められようとしているが,人為的機能出血とも見做される通電を以てする出血,あるいは estrogen,progesterone またpro—stigminを用いて消退出血を臨床的に起しうるにいたつたことをも併せ考えると,本症の本態探究の上にも甚だ示唆に富むべきものがあるように思われる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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