文献詳細
文献概要
特集 産婦人科診療の今昔 婦人科学
卵巣機能殊に排卵期推定
著者: 松本清一1
所属機関: 1群馬大学
ページ範囲:P.29 - P.37
文献購入ページに移動Ⅰ.はしがき
卵巣の機能状態を知ること,殊に排卵期の推定に関しては,過去の多くの文献を概観してみると,凡そ1940年頃を境として時代を分けることが出来るように思う。
昔,すなわち1940年以前は,月経と卵巣機能との関係,月経周期中における卵巣機能の変化,あるいは排卵の起る時期などに関して,もつぱらそれらの事実の探究に努力が払われ,主として開腹時の卵巣所見や剖検所見などから基礎的な論争が行われていた時代である。これに反し1940年以後は,種々の卵巣機能検査法が発展し,それによつて臨床的に卵巣機能の変化を把握出来るようになり,排卵期の推定に就いても簡便な臨床的判定法が色々と発表されて,既に単なる,学理上の問題としてではなく,疾病の診断や治療に応用される実地上の問題となつてきた時代である。
卵巣の機能状態を知ること,殊に排卵期の推定に関しては,過去の多くの文献を概観してみると,凡そ1940年頃を境として時代を分けることが出来るように思う。
昔,すなわち1940年以前は,月経と卵巣機能との関係,月経周期中における卵巣機能の変化,あるいは排卵の起る時期などに関して,もつぱらそれらの事実の探究に努力が払われ,主として開腹時の卵巣所見や剖検所見などから基礎的な論争が行われていた時代である。これに反し1940年以後は,種々の卵巣機能検査法が発展し,それによつて臨床的に卵巣機能の変化を把握出来るようになり,排卵期の推定に就いても簡便な臨床的判定法が色々と発表されて,既に単なる,学理上の問題としてではなく,疾病の診断や治療に応用される実地上の問題となつてきた時代である。
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