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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科14巻10号

1960年10月発行

症例報告

子宮筋腫結節内に認められた子宮内膜症(Endometriosis)の1例

著者: 石川正臣1 三原正章1 服部泰久1

所属機関: 1日本医科大学附属第一医院産婦人科学教室

ページ範囲:P.929 - P.931

文献概要

Ⅰ.緒言
 Endometriosis (以下E.と略)は子宮内膜様組織が子宮腔以外の部位に存在する疾患で,子宮壁のみならず,卵管,卵巣,腸管,腹膜,靱帯,下腹リンパ腺,膀胱,子宮腟部,腹壁瘢痕等に認められることがある。古典的と見做される婦人科学教科書(昭和10年頃迄に出版されたもの)あるいは比較的最近の病理学教科書に,この子宮壁E.を腺性筋腫(Adenomyom)と混同して記述したものが多い。然しE.は筋腫に認められる様ないわゆる被膜及び球状結節を形成せず,更らに組織学的にも所見を異にしているから,筋腫の異型とは考えられず,両者は明確に区別されるべきものである。最近わが教室で,従来の子宮壁E.或いは腺性筋腫Adenomyomと異なるもの,即ちE.の周囲組織が肉眼的にも又組織学的にも純粋の筋腫である例,言い換えれば子宮筋腫結節内に生じたE.の1例を経験したので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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