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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科14巻11号

1960年11月発行

薬剤の臨床

後期妊娠中毒症に対するChlorothiazideの使用経験

著者: 高田道夫1 吉川栄1 上野雅清1

所属機関: 1順天堂大学医学部産婦人科学教室

ページ範囲:P.1015 - P.1019

文献概要

Ⅰ.はしがき
 妊娠中毒症,就中子癇は今日なお妊産婦における重症な疾患で,その予防並びに治療は重要な課題の一つである。本症の治療には従来より安静,食餌療法を基礎とし,これに種々の降圧並びに利尿剤が使用されているが,最近薬剤の進歩と共にその治療成績も漸次向上を示している。
 1957年Novello及びSprague等により合成されたChlorothiazideは,第1図のような構造式を有し,Na,Cl,Kの尿中排泄増加を伴い著明な利尿作用と降圧作用を有するとされ,且つ副作用の少ないため,各科領域の浮腫,高血圧性疾患に利用されている。われわれもChlorothiazide (クロトライド)を後期妊娠中毒症患者に使用する機会を得,著効を認めたのでその成績を報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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