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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科14巻11号

1960年11月発行

症例報告

妊娠初期に発生した蜘蛛膜下出血の1例

著者: 佐々木光司1

所属機関: 1岩手医科大学産婦人科学教室

ページ範囲:P.1021 - P.1025

文献概要

Ⅰ.緒言
 蜘蛛膜下出血については近年主として内科方面よりの発表がみられるが,産科領域における報告は極めて少数であり,昭和4年内科集談会で追加報告した長沢氏についで,昭和11年藤田氏が初めて誌上に発表した。その後次第に本症が注目され現在までに別表のごとき報告例があるが,そのほとんどが妊娠後半期または分娩時,産褥中に合併したものであつて,妊娠前期の発病は小六氏による1例のみであり甚だまれである。一方,欧米では1936,Stroink2)(1例),1938,Moskowitz & Schneider3)(3例),1938,Pancot & Galle (1例),1946,Dahle4)(3例),1948,Garber & Maier5)(5例),1950,Gerschenfeld & Savel6)(1例),1951,Schwartz7)(3例),1952,Tro—della8)(1例),1953,Walton9)(2例)等の報告がみられるが,その数は決しておおくない。
 私は妊娠初期に発生した本症の1例に遭遇したのでここに発表し,あわせて妊娠に合併した本邦症例を調査して文献的考察を加えてみた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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