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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科14巻12号

1960年12月発行

実験的研究

尿中Gonadotropinの研究(予報)—殊に尿中蛋白の濃縮並びに其の電気泳動に就いて

著者: 藤井久四郎1 助川幡夫1 矢後謙次1 熊坂高弘1 田中寿一1 宮本璋2 尾崎崇2 鈴木弘子2

所属機関: 1東京医科歯科大学産婦人科学教室 2東京医科歯科大学生化学教室

ページ範囲:P.1071 - P.1072

文献概要

 著者等は先にGonadotropin (G)製剤であるHypohorin (下垂体性G)(帝蔵)とSynahorin(混合性G)(帝蔵)及び初期並びに末期の胎盤性G精製末について電気泳動を行い,更に生物学的反応を検索し,Gの成分が同時平行泳動を行つた人血清のほぼβ位に近く現われることを認めたが,更に人尿中のGについても電気泳動を行い,併せて生物学的反応により其の性格の検討を加えたので報告する。
 尿中Gの測定には種々の方法があるが原尿そのままではGの含有量が少なく,又毒性が強いのでそのままで生物学的検定に応用することができず,其の為尿中Gの収量を上げる為にはこれを如何に濃縮するかが問題となつていた。即ち一般に尿中物質を濃縮しようとする時にはその濃縮操作に随伴して当然他の物質,例えば塩類,尿素其の他が同時に濃縮されるので,所期の成分例えば蛋白等はその為に変性を起すことも十分考えられ,これらの理由から尿中の少量物質就中蛋白の分離濃縮は吸着法の他に適当な方法がなかつた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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