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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科14巻12号

1960年12月発行

薬剤の臨床

子宮収縮止血剤(「パルタン 錠)の使用知見

著者: 稲葉芳一1 三尾衛1 米光洋1 水野金一郎1 竹内敦敏1 山田幸生1

所属機関: 1名古屋市立大学医学部産婦人科教室

ページ範囲:P.1097 - P.1100

文献概要

Ⅰ.緒言
 分娩,並びに産褥時の出血量の多寡が産褥婦の予後を大きく左右する因子であることは言を待たないところであり,従つて子宮の収縮を促し出血量を出来るだけ軽減せんとする企ては古くより試みられて来たところである。而して従来本目的のために使用されて来た麦角剤,下垂体後葉製剤,硫酸「スパルテイン」等の子宮収縮剤,及び各種止血剤には各々その使用法並びに効果の点で一長一短があり満足し得るものでなかつた。
 然るに,今回持田製薬より発売された「パルタン」錠には収縮剤としてマレイン酸エルゴメトリン及び硫酸スパルテインを,止血剤としてメナジオン(ビタミンK3)及びアドレノクロームを,又子宮収縮時の疼痛除去剤としてピラビタールを含有する経口錠であり合目的の良剤と考えられたので其の試供をうけ産褥初期及び人工妊娠中絶後に使用し,従来前記目的のため投与していた麦角浸剤と対比して臨床観察を行つた結果,良成績を得たのでここに報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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