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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科14巻12号

1960年12月発行

同人放談

全体と部分

著者: 田淵昭1

所属機関: 1広島大学

ページ範囲:P.1139 - P.1139

文献概要

 科学が進歩するにつれて,研究範囲も広汎となり,多岐に亘り,数多くの分科に分けられ,学徒はそれぞれの専門を深く掘りさげて研究する様になつた。学問の進歩は恐らく,この方法による外に仕方がないであろう。しかし,分科内の専門があまりにも進みすぎた為,同一分科に属する学徒も,他の学徒の研究は理解し難く,又関心さえももたない傾向が現われて来た。果してこれでよいのであろうか。
 太陽系に地球が発生し,何億年かの年月の間に生物が地球上に現われ,やがて人間にまで進化して来たが,これが理解は物理学,化学,生物学等の分科的知識のみでは不可能であり,現代は人工衛星により生物が宇宙旅行をなし得る時代であるが,此の画期的な成功も科学のあらゆる分科の綜合協力によつて初めて可能となつたのであろう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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