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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科14巻2号

1960年02月発行

文献概要

臨床研究

高年初産婦の骨盤応形機能について

著者: 大塚晃1 池戸史朗1

所属機関: 1名古屋市立大学医学部産婦人科教室

ページ範囲:P.165 - P.168

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Ⅰ.緒 言
 30歳以上の初産婦は産科学では高年初産婦として特別に取扱われて来た。その理由は既に生理的に体細胞の退行変性期に入つた年齢の妊娠分娩であるため,一般初産婦よりも妊娠時障碍,分娩時障碍が著るしく多いことであり軟産道の伸展不良にもとずく分娩障碍がその殆んどであるとされている。然るに「レ」線の進歩は不変であると考えられていた骨産道にも妊娠及び分娩時に一定の応形機能の営まれることが解明されたに不拘,高年初産婦のそれに就いての検索は行われていない現況である。依つてわれわれは高年初産婦の妊娠並びに分娩時に於ける骨盤応形機能について検索し,同成績を一般初産婦のそれと対比検討した結果,高年初産婦の骨盤応形機能は一般初産婦より劣ると云う興味ある新知見を得たので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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