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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科14巻2号

1960年02月発行

文献概要

薬剤の臨床

Tachostyptan,Naphthioninの産婦人科手術出血に対する応用—(及び之等とErmetrin,Metherginとの併用効果)

著者: 梶英雄1

所属機関: 1東京大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.188 - P.191

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Ⅰ.緒 言
 手術中或いは術後の出血に対し,手技的な止血法の他に強力な止血効果を有する薬剤の必要を感ずる事がある。
 止血剤の使用に際しては止血機構を知る事が大切な事は云う迄もないが,その機序としては 1)血管系の反応,2)血小板の機能,3)血液凝固機構の3つが互に密接に協力して止血が行われるものとされている。その中でも凝血因子が最も大きい役割をなしている事は論を俟たない所であり,血液の凝固機序は1904年Morawitzがその学説を発表して以来,多くの変遷を重ねて近来はOwren,Quick,Seegers,Tocantins,Stefanini,等多くの説があり複雑化した観はあるが,要約すると第1図の如く3段階により血液凝固が行われるものとされている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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