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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科14巻3号

1960年03月発行

特集 故シュレーダー教授を悼む

故シュレーダー教授へ捧ぐ

Schröder博士を偲ぶ

著者: 八木日出雄1

所属機関: 1岡山大学

ページ範囲:P.251 - P.252

文献概要

 私が初めてSchröder博士にお目にかかつたのは1937年で,ベルリンで開催された第25回ドイツ婦人科学会の際である。この学会はProf. Wagnerを会長としてベルリンのLangenbeck-VirchowHausで開かれ,10月20日から23日迄,S.博士と一緒に参加した次第であるが,その前日10月19日に所謂前夜祭BegrüssungsabendがHaus derDeutschen Presseで催され,ここで初めてS.博士に紹介された。紹介者は私の旧知Prof.G.Frommoltであつた。S.氏は体躯堂々として偉丈夫の感があり傍によると何だか威圧されるような感がしたことを記憶している。日本人としては私はどちらかといえば大い方であるしドイツ人の平均の身長にくらべて少しも小さいという感じのしない私がS.氏の傍で特に小さく思えたのはS.博士がズバ抜けて大きかつたからである。親切に私のことを色々尋ねて戴き,どれ位ドイツに滞在するか,何を主に勉強したいかなど聞いて戴いた。翌10月20日会長Wagner教授の招待でHotel Kaiserhofで昼食会があり,ドイツ人教授の主だつた方々と来賓外国人とが招かれたが,ハンガリーのFrigyesi,フィンランドのWichmann,アメリカのEngleなどと一緒に私も同席したが,これらの人の話相手にS.博士が坐られ,私とももうスッカリおなじみになつていた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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