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薬剤の臨床
未熟児哺育について—(強力モリアミン—S使用経験)
著者: 一宮勝也1 橋口精範1 熊坂高弘1 吉村博光1 酒巻義人1 須賀田邦彦1 田中暎雄1
所属機関: 1東京医科歯科大学医学部産婦人科学教室
ページ範囲:P.298 - P.300
文献購入ページに移動妊娠末期の8〜10ヵ月の始めに早産を起して未熟児が出産することは,瘻々,経験するところであるが,1000g以下のものでは,いかなる方法でも養育不可能と信じられており,著者の一人である橋口(1959)は1210gの未熟児の哺育に成功しているが,1500g程度のものでも生存可能は極めて少く,この未熟児の哺育は,われわれ産婦人科医にとつて困難な仕事の一つである。
最近,未熟児哺育の重要性が認識され,未熟児の出産は保健所へ届出を行うこととなり,未熟児哺育の専門的なセンターが各所に生れ,また生れつつあることは生活力の脆弱な未熟児にとつて喜ばしいことと云わねばならない。
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