文献詳細
薬剤の臨床
文献概要
Ⅰ.緒言
われわれの臨床ではトリコモナス腟炎(以下「ト」腟炎)は年々増加の傾向があり,しかも婦人骨盤内炎症性疾患の約3分の1を占めているので,此の疾患に対する治療及び予防対策を樹立することは極めて重要であろう。
「ト」腟炎は諸家の指摘する如く,治療によつて,一次消虫率はかなり良好であるにもかかわらず,治療後放置すれば原虫の再現率も又高いので,「ト」腟炎の治療にあたつては,トリコモナス原虫の生活環境や,寄生時の病理,寄生部位の検討などによつて,患者の生活環境まで意を用いなければならない場合もあつて,非常に困難な思いをすることも稀ではない。
われわれの臨床ではトリコモナス腟炎(以下「ト」腟炎)は年々増加の傾向があり,しかも婦人骨盤内炎症性疾患の約3分の1を占めているので,此の疾患に対する治療及び予防対策を樹立することは極めて重要であろう。
「ト」腟炎は諸家の指摘する如く,治療によつて,一次消虫率はかなり良好であるにもかかわらず,治療後放置すれば原虫の再現率も又高いので,「ト」腟炎の治療にあたつては,トリコモナス原虫の生活環境や,寄生時の病理,寄生部位の検討などによつて,患者の生活環境まで意を用いなければならない場合もあつて,非常に困難な思いをすることも稀ではない。
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