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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科14巻4号

1960年04月発行

薬剤の臨床

エンテロ・ヴイオフォルムの使用経験

著者: 野口正1 笹川重男1 馬場一郎2

所属機関: 1新潟大学医学部産婦人科教室 2新潟済生会病院

ページ範囲:P.413 - P.416

文献概要

Ⅰ.はしがき
 帯下を訴えて来院する患者の大部分を占めるトリコモナス腟炎(以下「トリコ」腟炎と略す)の治療に関しては今日なお未解決の多くの問題を残して居る。婦人科医が日常診療に際して極めて難治であり然も数の多い事に依り悩まされる膣「トリコ」の感染経路,感染様式については幾多の研究に拘らず不明の点が多い。然し多くの学者に依り性交に依り恰かも性病の如く感染する事は確かの様である。
 今日その治療方針としてはトリコマイシンK,ペニギンC,エーワ錠等の局所治療,トリコマイシン,アミニトロゾール等の内服薬がある。教室梨本,五十嵐らは既にペニギン,トリコマイシンなどによるトリコモナス膣炎の治療成績を発表しているが,いずれにせよ,治療にあたつては長期且つ連続的使用を要し,石北らも述べているように高価な薬剤の連用は困難な場合もあり出来れば入手容易な廉価な薬剤で効果をあげ得るものを考えていた。今回チバ製品株式会社より,エンテロ,ヴイオフォルムEnterovioformを得て主として,「トリコ」膣炎に使用してその効果を検討したので長期間の観察に欠けるがここにその使用成績を報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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