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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科14巻4号

1960年04月発行

薬剤の臨床

新産児血清Bilirubin量に対するVit. Kの影響について

著者: 明城春弥1 松井有禧1

所属機関: 1仙台鉄道病院産婦人科

ページ範囲:P.417 - P.419

文献概要

Ⅰ.緒言
 新産児黄疸の成立機序の一因として肝臓の関与が注目され,新産児肝機能について多数の研究がある。生体に於てはVitamin,酵素,Hormon及び鉱質等の諸代謝物質間の相互交通の場として,最も重要な役割を演じている臓器として肝が挙げられ,古くから多くのVitaminの貯臓庫又は代謝の場として知られており,Vitaminとは深い関係が見出され,肝に関係のないVitaminはないとも云える現状である。Vit. KはDam,Schönhederによりリポイド新陳代謝に関する研究中に発見され,血液凝固酵素であるThrombinの前身たるProthrombin生成に必要なVitaminであるとされ,Prothrombinは肝で作られるが,その際Vit. Kの存在が必要である。新産児の出血性素因が低Prothrombin血によることが報告され,胎児並びに新産児の肝に於けるProthro—mbin生産機能未熟に対しVit. Kを投与して胎児並びに新産児の肝機能を良好にすることが出来たと云う多数の報告がある。吾々はVit. Kを新産児並びに満期妊婦に種々なる量及び方法によつて投与し,その児血清Bilirubin量をHidiaの微量測定法によつて光電比色測定してVit. Kが児血清Bilirubinに如何に影響するかを検索した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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