icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科14巻5号

1960年05月発行

文献概要

薬剤の臨床

「シノミンナトリウム」の腟散布療法

著者: 稻葉芳一1 伊藤郁夫1 小林幸代1 松下洋一1 大野義彦1 宇井多久美1 森川重正1

所属機関: 1名古屋市立大学医学部産婦人科学

ページ範囲:P.515 - P.518

文献購入ページに移動
 近年新しい抗生物質の登場によつて,臨床応用の減退したかに見えるサルファ剤も,抗生剤の激しい副作用,耐性菌の出現,菌交代症等の問題から再び治療界に於ける認識が深まると共に,化学製剤であるだけに今後の限りない発展も期待され,特に長時間有効血中濃度を保持する新サルファ剤の出現と相俟つて再検討されつつある。当教室員藍田等は既に長時間有効血中濃度を保持し,且つ抗菌スペクトルの広い新サルファ剤「シノミン」末の腟散布療法の治療成績を発表したが「シノミン」末にはpH7.0以下では局所剤としての重要条件である易溶性に欠けると云う難点があつた。今回われわれは溶解度の非常に高い「シノミンナトリウム」の提供を得たので,その腟内散布療法を試み「シノミン」に優る治療成績を得たので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?