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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科14巻5号

1960年05月発行

文献概要

症例報告

子宮筋腫と誤診せる悪性変化を伴つた後腹膜筋腫の1例

著者: 野口正1 須原広保1 渡邊隆夫1 鈴木由彦1

所属機関: 1新潟大学産婦人科

ページ範囲:P.539 - P.541

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 腹部腫瘍中,後腹膜組織より発生する腫瘍は比較的少く,これが診断は困難な場合が多い。Witzel, Goebell両氏は,後腹膜腫瘍とは,横隔膜と骨盤無名線の間において,腹膜後部に存在する腫瘍で,後腹膜組織より発生し,生殖器,膵臓,腎臓,脾臓等と関係を有せざるものである,と述べている。
 従つて後腹膜腔内容に一致して,Fibrom, Li—pomが多く,ついでTeratomやGanglioneu—romやSympathicoblastom等が主たる腫瘍で,滑平筋腫は非常に少く,本邦に於て僅か4例の報告をみるのみで,これが悪性変化を起した症例に至つては1例のみである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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