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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科14巻6号

1960年06月発行

薬剤の臨床

分娩誘発,陣痛促進に対するDeliverinの効果について

著者: 竹下俊雄1 根岸達郎1 杉山輝彦1

所属機関: 1横浜医大産婦人科学教室

ページ範囲:P.567 - P.573

文献概要

Ⅰ.はしがき
 凡そ分娩はこれが自然に発来するまで待期することを原則とするが,人工妊娠中絶の適応があるとか,分娩予定日の超過または,前期破水の場合は人工的にこれを誘発し,早期破水,微弱陣痛などの場合は陣痛促進を必要とする場合がしばしばある。このような場合の分娩誘発法および促進法としては,従来種々の方法が行われて来たが,しかし,これらの方法は母児に対する副作用の有無,操作の難易および,効果の確実性などの点で,夫々一長一短があつて,今日なおこれはと思われる方法は見当らない。たまたまその一法として,1945年S.L. PehrsonはErgometrin0.02mg,Chinin hydrochloricum 25mg,Papaverin 10mgを配合して1錠とし,これをPraepartanと名付け,分娩誘発,陣痛促進に用いて,83.5%の成功率をあげたと報告して以来,2〜3の追試が行われ,我が国でも,河野,安井らにより追試され,これと略々同様の成果をえたと報告されている。
 余等もまたこの度,Praepartanと同様な処方のもとに作られたDeliverin (以下Dと略す)を持田製薬より提供をうけ,その臨床実験を行つたところ次の様な成績を得た。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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