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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科14巻6号

1960年06月発行

文献概要

薬剤の臨床

合成Oxytocinon—"Syntocinon"の使用経験

著者: 斎藤清1 水野慶一郎1

所属機関: 1順天堂大学医学部産婦人科教室

ページ範囲:P.579 - P.584

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Ⅰ.緒言
 下垂体後葉ホルモンより1928年にKamm,Aldrich,Grabe,Rowe,Bugbeeら1)が2種の「フラクション」,すなわち子宮収縮作用の強いものと,血管収縮および利尿抑制作用の強いものを分離し,前者をOxytocin後者をVasopressinと命名した。このうち産科的には子宮収縮成分だけが有用であり,分娩誘導ならびに促進,さらに分娩後出血に応用される。従つて他の成分は除去されることが望ましい。その後1953年にTuppy2)およびdu Vigneaud3)がOxytocinとVaso—pressinの化学構造を決定し,さらにdu Vig—neaudはこのOxytocinを実験的に合成することに成功し,Oxytocinと命名した。
 今回「三共」よりSyntocinonの提供を受け,臨床的に分娩誘導,陣痛促進,分娩第3期におよぼす影響等につき検討したので,その成績を報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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