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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科14巻7号

1960年07月発行

文献概要

綜説

卵管の運動機能に関する研究

著者: 一条元彦1

所属機関: 1東北大学医学部産婦人科学教室

ページ範囲:P.631 - P.643

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Ⅰ.緒言
 卵管の卵輸送機能は不妊症或は子宮外妊娠の成因とからんで生殖生理学的に重要な課題である。卵輸送機序には趨化性・線毛運動・筋運動が考えられて居り,後2者は其の2大主張である。然し線毛運動説はCrosser5),Bowditch,Wymann,山田28,29)等が線毛の仕事能力を極めて強調しているにも拘わらず,実際の卵や卵類似物質に対する運搬能は橋本3),Sobotta6),Martiusの観察に依ると否定的で,且つ卵管上皮の性周期的変化もFrommel,Moreaux1),Tietze2),山岡4),West—mann18),大田,湯原等に依れば卵輸送の時期に線毛が欠除乃至減少する事が知られ,線毛運動説を不都合ならしめている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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