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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科14巻7号

1960年07月発行

薬剤の臨床

デリバリン錠の効果について

著者: 只野宏1 瀬川力1

所属機関: 1岩手医科大学産婦人科学教室

ページ範囲:P.671 - P.672

文献概要

Ⅰ.はしがき
 1954年L.Pehrsonはエルゴメトリン0.02mg,塩酸キニーネ25mg,塩酸パパベリン10mgを1錠としたものにPrae Partanなる名称をつけ,これを分娩誘発剤とし,1時間ごとに1錠ずつ服用し,陣痛発来の状況を観察しつつ6錠まで服用させた。もしそれでも陣痛誘発に成功せぬときには,翌日ふたたび同様の方法を反復し,なおかつ陣痛発来せぬときは1日休み,その翌日第3回目の投薬を行い,260例の実験中83.5%の成功率を報告した。産科領域においては分娩予定日を超過した場合,陣痛微弱,前期あるいは早期破水ならびに妊娠中期以降の人工妊娠中絶などに際し,分娩誘発および促進を必要とする事が少なくない。わたくしたちはこのたびPehrsonの処方と同様の内容をもつ薬剤デリバリン錠を予定日超過,陣痛微弱,前期および早期破水の患者に試用し,その効果を観察することができたので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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