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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科14巻7号

1960年07月発行

同人放談

早期診断,早期治療

著者: 足高善雄1

所属機関: 1大阪大学

ページ範囲:P.699 - P.700

文献概要

 阪大での新制大学院医学研究科は29講座から成り立ち産科学,婦人科学はその中の臨床学に属し,毎年2〜3名の学生が選抜試験を経て入学してくるが,その研究の目的は臨床学である以上あくまで産科学,婦人科学の進歩に貢献するものでなければならないと信じている。基礎医学とは別に臨床医学では臨床の実際についての研究,即ち診断学と治療学についての学修,研究を4カ年の間に究めなければならないとしてその研究に没頭しているが,論文が出来上つて愈々大学院公表会(教授,助教授,講師を以て組織される)に於て発表して研究についての助言と批判を受けるまでには少とも5カ年が必要となつてくるのが実情である。学生の中には研究のテーマを基礎学においてするようなものを選ぶ者もあるが,少くとも臨床学として研究するには診断学,治療学の範囲で研究が完成することを私は希望している。
 産科学,婦人科学はともに正しい診断があつてこそ正しい治療が可能であり,医学研究の究極の目的に沿うこととなる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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