icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科14巻8号

1960年08月発行

文献抄録

An electron microscopic study of the intestinal villus—Ⅱ. The pathway of fat absorption,他

著者: 中野盛夫

ページ範囲:P.712 - P.712

文献概要

 21-40時間絶食した成熟ネズミに1.5mlのトウモロコシ油をpoly—ethylene管で胃内に与え,20-210分後に1%osmium酸固定を行い,小腸絨毛を電顕的に観察した。22分後には最大65mμの径を示す脂肪球がmicrovilliの間隙を伝わつてその基底部からpinocytosisによつて細胞質内に入るのが見られた。細胞質内では粗面小胞体を通過する間に油球が接合して直径40-150mμとなり,pinocytosisと逆の過程で隣接上皮細胞と接する面に放出され,この細胞間隙を下降して上皮基底膜を通り固有板(Lamina propria)の細胞外間隙に移行し,乳び管の基底膜を通つて乳び管内皮細胞重積の間からリンパの中に入りこむ。即ち小胞体が細胞外と通じていると考えるならば脂肪の吸収はすべて細胞外の経路を通じて行われると考えられる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら