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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科15巻1号

1961年01月発行

臨床研究

子宮頸管粘液に関する考察

著者: 山上徳司1 征矢嘉行1 鈴木一男1 熊坂高弘1

所属機関: 1東京医科歯科大学産婦人科学教室

ページ範囲:P.13 - P.19

文献概要

Ⅰ.緒言
 子宮頚管内膜が子宮内膜と同様に周期的変化を来たすことは既に報告されたが,Pommerenke(1946)は頚管内に分泌される粘液について,理学的,生理学的,化学的観察を行つた結果,頚管粘液(以下C.M.と略記する)が周期的にその性状を変化し,排卵期に最も増量し,水分含有量も最大となり透明度が増加することを認めた。Papanicolaou (1946)はC.M.に異様な結晶形成が現われることを見出しRydberg (1948)はこの結晶は塩化ナトリウムに依るものであり,排卵期に特有なものであると報じた。
 Campos (1950,1951)は排卵性,無排卵性周期,更年期及び妊娠時のC.M.結晶形成について発表を行つた。Grünberger (1952)は排卵期に厚い結晶像,即ち結晶核なるものが出現することを報告した。本邦に於いても安藤(1954),松本(1955),五十嵐(1954,1956),豊島(1954,1956),吹田(1953),田中(1954),原田(1954),彦坂(1954)等多数の報告がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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