文献詳細
臨床研究
文献概要
Ⅰ.緒言
子宮頚管内膜が子宮内膜と同様に周期的変化を来たすことは既に報告されたが,Pommerenke(1946)は頚管内に分泌される粘液について,理学的,生理学的,化学的観察を行つた結果,頚管粘液(以下C.M.と略記する)が周期的にその性状を変化し,排卵期に最も増量し,水分含有量も最大となり透明度が増加することを認めた。Papanicolaou (1946)はC.M.に異様な結晶形成が現われることを見出しRydberg (1948)はこの結晶は塩化ナトリウムに依るものであり,排卵期に特有なものであると報じた。
Campos (1950,1951)は排卵性,無排卵性周期,更年期及び妊娠時のC.M.結晶形成について発表を行つた。Grünberger (1952)は排卵期に厚い結晶像,即ち結晶核なるものが出現することを報告した。本邦に於いても安藤(1954),松本(1955),五十嵐(1954,1956),豊島(1954,1956),吹田(1953),田中(1954),原田(1954),彦坂(1954)等多数の報告がある。
子宮頚管内膜が子宮内膜と同様に周期的変化を来たすことは既に報告されたが,Pommerenke(1946)は頚管内に分泌される粘液について,理学的,生理学的,化学的観察を行つた結果,頚管粘液(以下C.M.と略記する)が周期的にその性状を変化し,排卵期に最も増量し,水分含有量も最大となり透明度が増加することを認めた。Papanicolaou (1946)はC.M.に異様な結晶形成が現われることを見出しRydberg (1948)はこの結晶は塩化ナトリウムに依るものであり,排卵期に特有なものであると報じた。
Campos (1950,1951)は排卵性,無排卵性周期,更年期及び妊娠時のC.M.結晶形成について発表を行つた。Grünberger (1952)は排卵期に厚い結晶像,即ち結晶核なるものが出現することを報告した。本邦に於いても安藤(1954),松本(1955),五十嵐(1954,1956),豊島(1954,1956),吹田(1953),田中(1954),原田(1954),彦坂(1954)等多数の報告がある。
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