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薬剤の臨床
妊娠悪阻に対するホモシスティンチオラクトンの使用経験
著者: 張南薫1 砂田裕和1 野原俊一1 邱泰秀1
所属機関: 1昭和医科大学産科婦人科学教室
ページ範囲:P.853 - P.855
文献購入ページに移動妊娠時,肝を中心とした糖,脂肪,蛋白等の代謝異常が起る事は周知の事実であり,なかんずく,妊娠悪阻の場合は,これらの代謝障碍は種々の症状を引き起し,治療の必要に迫られる場合が多い。この治療には従来から肝機能改善,特にその解毒機能亢進のため,種々の方法が用いられており,ブドウ糖インシュリン併用,グルクロン酸抱合物質,各種ビタミン,チオクト酸等が使用され,それぞれ相当の効果を挙げている。
我々は今回,新しい肝臓機能促進剤としてホモシスチィン・チオラクトン(以下,HCTと略)を妊娠悪阻に使用し,些かの知見を得たので報告する。
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