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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科15巻12号

1961年12月発行

症例報告

腟嚢腫の2例

著者: 和田等1 堀田克介1

所属機関: 1山口県立医科大学産婦人科学教室

ページ範囲:P.1021 - P.1024

文献概要

はじめに
 腟嚢腫は腟粘膜下に発生する溜嚢腫であり,Gartner氏管やMueller氏管の痕跡,頚管腺の腟迷入から,または外傷による上皮の陥没などにより発生すると考えられている。本症は通常胡桃大位で鶏卵大以上になることは稀であり,単発性,単房性で,漿液性か粘液性の内容を有する良性小嚢腫であり,比較的稀な疾患とされている。
 文献によるとその頻度はNeugebauer,1.9%,Wharton,0.2%,Rost,0.16%,Wilbraud,0.14%と述べており,わが国でも山岡,住吉等は0.13%と報告している。いずれも大体0.2%以下の低い頻度で発見されている。近年安武,武田,山本,原田等はその症例を発表しているが,吾々も最近2カ年間にその2例を経験したので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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