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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科15巻12号

1961年12月発行

文献概要

シンポジウム

分娩様式の児の発育に及ぼす影響について

著者: 鈴村正勝1 菅野重道2 津野清男3 中嶋唯夫4 室岡一1

所属機関: 1日医大 2精神衛生研究所精薄部 3愛育会産婦人科 4日赤産院臨床検査部

ページ範囲:P.1027 - P.1038

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 司会(鈴村) 今回の分娩様式の児の発育に及ぼす影響についてという問題につきましては,ある意味から言いますと,産科の領域を少し離れているということを申せなくはないと思うのでございますが,しかしわれわれの処置が後にどういう影響を及ぼすかということについては,われわれに責任があると思うのでございます。たとえば具体的に例を申しますと,普通の経腟分娩というものに対しまして,鉗子分娩あるいは帝王切開というようなものがどういう意味を持つかということについて,いろいろ問題があるように思います。小児科の先生方に言わせますと,私の子供であつたら鉗子分娩するくらいなら,帝王切開をしてほしいということを私たちも実際に言われ,要求される場合が多いのであります。はたして鉗子分娩というものはそれほど悪いものであろうか,分娩直後の児の状態あるいは母体の状態については,われわれは十分承知しておりますけれども,それが数カ月たち,あるいは数年たつて児に対してどういう影響があるかということに対しては,今まで私は知らなすぎたと思うのであります。そういう観点からこういう題を選んだわけであります。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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