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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科15巻3号

1961年03月発行

文献概要

臨床研究

デリバリンの臨床と子宮収縮曲線について

著者: 木村好秀1 酒井和之1

所属機関: 1東京都立荒川産院

ページ範囲:P.181 - P.189

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Ⅰ.緒言
 本来妊娠とこれに引き続き行われる分娩は自然な経過をとる一連の現象であつて,生理的に自然に始まり自然に終るのが普通である。ところが実際の臨床に於いては,これが非生理的に経過して,人為的に分娩誘発や陣痛促進の必要に迫られる事が屡々ある。此等の対象となるものに予定日超過,母の妊娠時各種合併症,子宮内胎児死亡,児頭骨盤不均衡,前期或いは早期破水,微弱陣痛等がある。
 従来分娩誘発及び陣痛促進の目的に種々の方法が摂られてきた。即ち,ブジー挿入,コルポイリーゼ,メトロイリーゼ,人工破膜,卵膜剥離等の機械的方法や,キニーネ,下垂体後葉剤,エストロゲン高単位,硫酸スパルティン等投与の薬物的方法とがあるが,何れもそれぞれの適応の制限や副作用等の問題の為に安全,確実,しかも簡単な理想的方法は少ない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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