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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科15巻3号

1961年03月発行

薬剤の臨床

Novobiocin,Penicillin—Ⅴ混合剤(Cathocillin Ⅴ)の臨床的検討

著者: 松田静治1

所属機関: 1順天堂大学医学部産婦人科学教室

ページ範囲:P.225 - P.229

文献概要

Ⅰ.まえがき
 PCをはじめ抗生物質の相次ぐ出現により,各種感染症の治療が容易になつた反面,その広汎な使用に伴い,耐性菌,殊に耐性ブドウ球菌(以下ブ菌と略)の増加が著しく,この問題は化学療法の一つの焦点となつており,これの対策として一つには耐性菌の発育を抑制する新抗生物質の発見があり,他の手段として二,三の抗生物質を併用して,その相乗効果を期待する方法がある。前者ではOleandomycin (OM),Novobiocin (NB),Kanamycin等耐性ブ菌に特に効果的な抗生物質が登場しているが,後者の場合は従来結核治療において広く応用されていたものである。併用によつて期待される利点として挙げられる点は,各単独では効果のうすい混合感染にも効果が期待できること,起因菌不明の感染症の治療にも適し,また各単独使用時よりも少量で優れた治療効果が得られること,副作用も少なく,耐性菌出現の阻止或いは遅延に役立つことなどである。
 今回私はNovobiocinとPC—Ⅴとの混合剤であるCathocillin Ⅴの提供(明治製菓)を受け,産婦人科領域において使用する機会を得たので以下基礎実験の成績と併せて報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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