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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科15巻4号

1961年04月発行

臨床研究

最近10年間の分娩時異常出血について

著者: 高浜創1

所属機関: 1東北大学医学部産婦人科教室

ページ範囲:P.287 - P.293

文献概要

Ⅰ.緒言
 分娩時に於ける出血の生理的限界としては,石川の600ccという例外もあるが,高塚,鷲山,磐瀬,香川,今津,小畑,九嶋らは,ひとしく500ccとしている。私は昭和20年より昭和29年まで10年間の,当教室に於ける分娩時異常出血について調査する機会をもつたが,個々の例をみてゆくと,5,600cc前後の出血でも,必ずしも病的な出血と考えられないものも間々ある様に考えられる。しかし,多くの報告者との比較も考慮に入れて,500cc以上の分娩時出血のうち,前置胎盤,常位胎盤早期剥離等による分娩初期の出血を除いた分娩第Ⅲ期及び分娩後2時間以内の出血をとりあげて,その調査成績を報告する。従つて,その中には弛緩出血の外に,裂傷出血,胎盤又は卵膜の遺残による出血,原因不明のもの等も含まれる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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