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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科15巻4号

1961年04月発行

薬剤の臨床

1・3—disulfonamide−6—chlor-benzene (サルトロン)による後期妊娠中毒症の治療

著者: 山下徹1 丹野修1 越後屋隆1

所属機関: 1東北大学医学部産婦人科教室

ページ範囲:P.357 - P.359

文献概要

I.はじめに
 近年種々のスルフォンアミド系の経口利尿剤が登場して以来,浮腫疾患の治療の面では在来の水銀利尿剤や塩類利尿剤は殆んどが駆逐された感がある。
 先ずAcetazoleamide1)が登場し,産婦人科領域では妊娠中毒性浮腫の治療に用いられて来た。しかしAcetazoleamideには服用中 Acidosisに傾き利尿効果が減弱するという欠点がある。そこでこの様な効力低下のないものとしてChloro—thiazide2)が登場し,次いで同系統の薬物としてHydrochlorothiazideや更にはHalogen,Ami—no,Acylamino等の多数の誘導体が出現し,臨床各方面に用いられている。これらの薬物ではK,アルカリ予備の大量排泄を伴なわないNa,Clの排泄増加による利尿効果と血圧降下作用が認められて居り,産婦人科領域での後期妊娠中毒症に対する治療効果については多数の報告が見られる3)〜6)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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