icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科15巻5号

1961年05月発行

同人放談

癌患者の治療は国費で

著者: 三谷靖1

所属機関: 1長崎大学

ページ範囲:P.475 - P.476

文献概要

 日本では年間約9万人が癌で死亡している。昭和33年に就いて見ると1年間にガンに因る死亡は87,355人,6分間に1人の割で死んでいる。この他,治療によつて治癒する人もあるから罹患者は10万人に達すると考えて好かろう。臓器別に見ると本邦では胃癌と子宮癌が多いことは各位の御承知の通りである。如何なる疾患でも早期診断,早期治療が大切であることは勿論であるが,ガンではそれの成否が生死の別れ目となる。子宮癌は癌の内では癒り易い病気であるが,それでも現状では来訪した全患者の約半数が永久治癒するに過ぎない。
 その理由は云うまでもなく,受診が遅れているためである。私共の教室でも国際分類のⅠ,Ⅱ期までに来院するのは約半数に過ぎない。病院の性格によつて多少の差はあるが,多くの病院では殆んど似たような実情であろう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら