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臨床研究
妊娠子宮頸部における異形成性上皮病変
著者: 和田卓人1 今村安吉2
所属機関: 1九州大学医学部病理学教室第一講座 2九州大学医学部産婦人科学教室
ページ範囲:P.505 - P.509
文献購入ページに移動妊娠のさい,子宮頸部粘膜に,扁平上皮化生,予備細胞増生,腺腫様増生,基底細胞増生などの異形成性の上皮病変がしばしば認められることは,古くStieveら以来注目されていることである。妊娠時においてはこれら病変が上皮内癌と酷似する組織像を呈し上皮内癌との間の鑑別が困難なものもしばしばある。従つて妊娠子宮におけるこれら両病変間の相互関係は多くの人の興味をよび,すでにCarmichaelやFluhmannの研究をはじめとして,多くの報告がなされている。しかし,この方面の知見には現在なお明らかでない点が少くない。
私どもは,妊娠子宮頸部の生検87例を材料として検索を行なつたところ,若干の知見を得たのでその成績を報告する。
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