文献詳細
薬剤の臨床
妊娠中毒症に対するNavidrexの治験
著者: 田中敏晴1 我妻堯1 星合久司1 塚田一郎1 本間恒夫1
所属機関: 1東京大学医学部産科婦人科学教室
ページ範囲:P.527 - P.530
文献概要
利尿降圧剤としてChlorothiazideがはじめて出現し,わが産科領域でも妊娠中毒症の治療に画期的効果を示し,世の注目を浴びたのも,つい2〜3年前のことであつた。其れ以来Chlorothiazi—deの新誘導体が各種続々と発表されるに至り,われわれもそれらの治療効果,電解質排泄の様相に就いて検討を加え,その都度発表して来た。即ちHydrochlorothiazide (Esidrex),Hy—droflumethiazide (Rontyl),及びBendroflu—methiazide (Centyl)が之れである。
Chlorothiazideの1日使用量が通常0.75g〜1.5gであるに比しHydrochlorothiazide,Hy—droflumethiazideは75〜150mg,更にその次に出現したBendroflumeth iazideは7.5〜12.5mgと,1日量が夫々mg数にして1/10宛に減少を示して来た。
掲載誌情報