文献詳細
薬剤の臨床
文献概要
Ⅰ.緒言
婦人科領域に於いては,出血に留意しなければならない事が多く,出血に関しては,A.外傷性出血,B.病的出血の2種類があり,病的出血には,1.濾出性出血,この中に,①毛細管,小静脈のうつ血のために出血するもの,②血管内皮細胞の変性によるもの,③血液疾患で血液の性質が濾出しやすくなつた為に出血するものがある。2.破綻性出血,これは血管壁が侵されて内圧に耐えられず壁が破綻するものである。3.侵蝕性出血,これは炎症,腫瘍等によつて血管壁が外部から侵蝕されて出血するものである。(茂木の分類による。)この様な出血の原因により,止血法も異るのであるが,止血の種類としては,血管壁の離断部よりする循環血液の流出を停止せしめる直接止血法と,離断部よりも中心部に於いて血流を停止せしめる間接止血法とがある。直接止血法は常に永久止血法であるが,間接止血法は多くの場合臨時止血である。
婦人科領域に於いては,出血に留意しなければならない事が多く,出血に関しては,A.外傷性出血,B.病的出血の2種類があり,病的出血には,1.濾出性出血,この中に,①毛細管,小静脈のうつ血のために出血するもの,②血管内皮細胞の変性によるもの,③血液疾患で血液の性質が濾出しやすくなつた為に出血するものがある。2.破綻性出血,これは血管壁が侵されて内圧に耐えられず壁が破綻するものである。3.侵蝕性出血,これは炎症,腫瘍等によつて血管壁が外部から侵蝕されて出血するものである。(茂木の分類による。)この様な出血の原因により,止血法も異るのであるが,止血の種類としては,血管壁の離断部よりする循環血液の流出を停止せしめる直接止血法と,離断部よりも中心部に於いて血流を停止せしめる間接止血法とがある。直接止血法は常に永久止血法であるが,間接止血法は多くの場合臨時止血である。
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