文献詳細
臨床研究
文献概要
Ⅰ.緒言
女性が個有の月経周期に対応して,性器以外にも全身的な周期的波動性を有していることは,可成り古くより知られている事実であるが,更に最近に至つてこの方面の研究が盛んに行われるようになり,種々の興味ある知見が得られている。
特に,1931年にFrank1)が, 月経前に起つて月経発来と同時に消退して行く精神神経障害様症状,或いは浮腫傾向を主体とした全身的な障害を,月経前緊張症(Premenstrual tension)なる一症候群として記載して以来,これに関連して月経周期における種々の物質代謝の変動が各方面から究明されつつある。その中でも特に,本症候群の発現する直接的な原因として,体内における潜在性の浮腫と云うものが多くの研究者によつて認められるようになり,従つて月経周期における水代謝に関する業績が最も多く報告されているのである。
女性が個有の月経周期に対応して,性器以外にも全身的な周期的波動性を有していることは,可成り古くより知られている事実であるが,更に最近に至つてこの方面の研究が盛んに行われるようになり,種々の興味ある知見が得られている。
特に,1931年にFrank1)が, 月経前に起つて月経発来と同時に消退して行く精神神経障害様症状,或いは浮腫傾向を主体とした全身的な障害を,月経前緊張症(Premenstrual tension)なる一症候群として記載して以来,これに関連して月経周期における種々の物質代謝の変動が各方面から究明されつつある。その中でも特に,本症候群の発現する直接的な原因として,体内における潜在性の浮腫と云うものが多くの研究者によつて認められるようになり,従つて月経周期における水代謝に関する業績が最も多く報告されているのである。
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