icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科15巻7号

1961年07月発行

臨床研究

女性性周期と抗利尿物質について

著者: 唐沢陽介1 高山忠夫1

所属機関: 1東京大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.589 - P.593

文献概要

Ⅰ.緒言
 女性が個有の月経周期に対応して,性器以外にも全身的な周期的波動性を有していることは,可成り古くより知られている事実であるが,更に最近に至つてこの方面の研究が盛んに行われるようになり,種々の興味ある知見が得られている。
 特に,1931年にFrank1)が, 月経前に起つて月経発来と同時に消退して行く精神神経障害様症状,或いは浮腫傾向を主体とした全身的な障害を,月経前緊張症(Premenstrual tension)なる一症候群として記載して以来,これに関連して月経周期における種々の物質代謝の変動が各方面から究明されつつある。その中でも特に,本症候群の発現する直接的な原因として,体内における潜在性の浮腫と云うものが多くの研究者によつて認められるようになり,従つて月経周期における水代謝に関する業績が最も多く報告されているのである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら