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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科15巻7号

1961年07月発行

症例報告

D群連鎖球菌による産褥敗血症の1例

著者: 上野雅清1 中村猪三郎1

所属機関: 1順天堂大学医学部産婦人科学教室

ページ範囲:P.637 - P.642

文献概要

Ⅰ.まえがき
 戦後における化学療法剤の発達は顕著なものがあり,それに伴い多くの感染症も幾多の変遷を来している。産科領域における産褥熱も嘗ては死亡率の高い3大疾患の一つとして恐れられていたか,現今ではその後退を余儀なくされているばかりでなく,起因菌の様相もかなり影響されているものと思われる。
 D群連鎖球菌による感染症も婦人科的には膀胱炎の起因菌としては既に知られていたが,今迄はあまり重要視されていなかつた。近年,慢性型敗血症,即ち亜急性細菌性心内膜炎の起因菌として本菌が注目されはじめ,またわれわれもかねがね関心を寄せていた。その折にD群連鎖球菌による産褥敗血症に遭遇したのでここに報告する次第である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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