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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科15巻9号

1961年09月発行

文献概要

臨床研究

避妊リングの臨床的觀察

著者: 村田武司12 木村昌12

所属機関: 1日本医科大学第一医院産婦人科教室 2太田綜合病院産婦人科

ページ範囲:P.744 - P.748

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緒言
 避妊リングはGraefenberg (1928)に依り創始され,我国でも太田(1933)がプレセアリングを創案したが,当局の禁止する所となり論議の圏外にあつたが,戦後の社会情勢からリングの試用が増加し,学会に於てもその賛否に就いて度々論争され,諸氏の使用報告もあるが,未だ決論を見ず,試用成績の将来の推移を科学的に観察しなければならない段階にある。避妊知識の啓蒙,普及も必要ではあるが実際問題として,素人が容易に行いえて無害,安価,確実で自然の性感を損じない方法のない今日,特に農村地方に於ては,その生活様式,知識水準の点から,未だ人工中絶に頼る者が跡を絶たない有様である。リングは1回挿入すれば毎回の繁雑な方法を行う必要がないので挿置を希望するものが多い。我々はリング挿入194例の実態調査を行つたので茲に報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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