文献詳細
文献概要
産科 妊娠中毒症
妊娠時に於ける低血圧について
著者: 中山栄之助1 岡村泰1
所属機関: 1新潟大学医学部産婦人科教室
ページ範囲:P.69 - P.72
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日常,我々が妊婦の診察にあたって,決して怠つてならないものに血圧の測定があるが,現在主として妊婦検診が妊娠中毒症の早期発見,早期治療の見地よりなされている為に,とかく妊婦の低血圧症に関しては見逃されたり,等閑に付されがちである。しかし乍ら妊婦が所謂低血圧症候群である悪心,めまい,或いは心悸亢進などを訴えることも決して少なくない。たとえ,それが一過性で,患者の安静などにより治りえたとしても,時には妊娠悪阻または他疾患との鑑別の意味においても重要であろう。
ここにおいて私は妊娠時の低血圧,ことに低血圧症候群についてのべ,その治療にふれて見たい。
日常,我々が妊婦の診察にあたって,決して怠つてならないものに血圧の測定があるが,現在主として妊婦検診が妊娠中毒症の早期発見,早期治療の見地よりなされている為に,とかく妊婦の低血圧症に関しては見逃されたり,等閑に付されがちである。しかし乍ら妊婦が所謂低血圧症候群である悪心,めまい,或いは心悸亢進などを訴えることも決して少なくない。たとえ,それが一過性で,患者の安静などにより治りえたとしても,時には妊娠悪阻または他疾患との鑑別の意味においても重要であろう。
ここにおいて私は妊娠時の低血圧,ことに低血圧症候群についてのべ,その治療にふれて見たい。
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